第16章 夫婦喧嘩は犬も食わない?、の巻
お母さんは赤ちゃんが良く眠っているのを確認して、頭の下から自分の腕を静かに引き抜いた
赤ちゃんが起きる気配は無い
「…すごぉぃ///」
「ふふ、伊達に三人も子供産んでないですからね」
「…うん、お母さんすごぃ///」
「さ、七海ちゃんが大人しく寝ている間にご飯食べましょう
途中だったんでしょう?」
「はい」
赤ちゃんを起こさない様にお母さんと二人でそっと寝室を出て
僕は、改めてお母さんにお礼を言った
「有り難う御座います。
本当にお母さんが来てくれて良かったです」
と、リビングから陽気な声が…
「うんと励めば何時かは出来んらねぇにょか?!」
「らろ?親父もそう思うらろぅ?」
…え?
「無理に決まってるじゃん…俺は赤ちゃんいらねぇから、智さんくれ」
「あげにゃぃよぉお?!」
…まさか
「わははは、兄嫁にチョッカイ出すとは、おみゃえもやるらにゃぃか!」
「だかりゃ、あげにゃぃよぉおお??!」
「……」
「…飲んでたのね」
無言でリビングのドアを開けた僕の隣で、お母さんが呆れた様に呟いた