第16章 夫婦喧嘩は犬も食わない?、の巻
(お父さんは解ってるんだね///)
僕は得意気にお母さんの自慢をするお父さんを見て思った
(きっと翔くんのお父さんとお母さんはちゃんとお互いを解り合ってるんだ///)
そんな事を思いながらちらっとお母さんの方を見たら、目があった
お母さんはちょっとニコッと笑うとまた赤ちゃんに視線を落とし、赤ちゃんが寝ているのを確認すると
僕に小声で言った
「智くん、寝室何処かしら?
七海ちゃんをベッドに寝かしたいんだけど、良い?」
「ええ勿論…こっちです」
「お前まで行ってどうする?!」
お母さんを寝室に案内しようとしたら、後ろで翔くんの怒った声がして振り向くと
翔くんが恐い顔して弟さんの首根っこを掴んでいた
(何してるのかな?)
不審に思いながらも今は赤ちゃんを寝かせるのが先決だからと、僕はそのまま寝室へ向かった
寝室に入ると、お母さんはそっとベッドに上がって慎重に赤ちゃんを抱いたまま横になった
ぽん、ぽんって、規則的に赤ちゃんの体を優しく叩くお母さん
(…良いなぁ///)
翔くんも同じ様にして寝かしつけて貰ってたのかな
なんて思って、何だか胸が熱くなる
(僕ったら…すぐコレだもの///)
何かと言うと翔くんのコトで頭が一杯になってしまう自分が、ちょっと恥ずかしい(苦笑)