第16章 夫婦喧嘩は犬も食わない?、の巻
「そうなんだぁ…何かおだし入れた?」
「うん、昆布とかつをだし」
「そっか、それでイイ匂いがするんだね」
「んなこた良いから食おうよ!」
「はぃはぃ(笑)」
カセットコンロの火を付けて、お鍋を沸かす
「翔くん先にお野菜食べてれば?」
「うん!」
僕からご機嫌で取り皿を受け取る翔くん
と
ソレを見た妹さんが、物凄い嫌そうな顔をして箸を咥えて言った
「…自分でやんなさいよ、そんぐらい」
「良いの、僕がしたくてしてるんだから(笑)」
「…嫌じゃないの?さとちゃん」
「ん?…嫌って、何が?」
お野菜を盛った取り皿を翔くんに手渡しながら妹さんを見る
「イイ歳したおっさんの世話なんか、どうして自分が…とかって、思わない?」
「し、失礼だな!!俺はまだピチピチの30歳だぞッ!!///」(←30歳はピチピチとは言いません)
「ん〜…て言うか
僕は翔くんがお爺さんになっても、ずぅっとこうしてお世話してあげたいけど?」
「さぁ〜としくふぅ〜ん////」
「……」
お鍋そっちのけで僕に抱きつく翔くんをチロッと見ると
妹さんは黙って俯いてしまった