第16章 夫婦喧嘩は犬も食わない?、の巻
「「ただいまぁ〜!」」
「おっかえりぃ〜♪」
楽しく「新米のパパママごっこ」をしつつお家に帰ると、何だかイイ匂いが家の中に充満していた
「あぁ〜、何かイイ匂いがするぅ///」
「そう?俺が家に帰って来る時はもっとイイ匂いがしてるよ?」
「なんですって?!もうお兄ちゃんには食わせないんだから!」
妹さんが僕から赤ちゃんを受け取りながら言った
(そうか…何時もは自分が作って翔くんを待ってるから、家の中のご飯の匂いなんか気にしたコト無かったもんな)
僕は妹さんに必死に謝る翔くんを見た
(翔くんは何時もお家に帰って来ると、こんな感じなのかな?)
何となく、くすぐったい様な気持ちになる
「仕方ないじゃん、智くんは超絶料理が上手いんだから…って、智くん?どうかした??」
「え?」
ついぼんやり翔くんの顔を見て居たら、翔くんが僕の顔を心配そうに覗き込んだ
「ん〜ん、別に…どうもしないよ?///」
「そう?でも何か…」
「…ふ…ふぎゃぁ///」
「あ、七海起きた」
と、その時
妹さんの腕に抱かれた赤ちゃんが、急に泣きだした