第16章 夫婦喧嘩は犬も食わない?、の巻
(そんな約束させてたのか)
まぁ、旦那も年の離れた若い嫁を貰って、そんなのお安い御用だって言うんで安請け合いしたんだろうけど
現実にそんなコトを続けるのはきっと困難だろう
…特に子供が出来たりしたら、嫁が一番だなんて言って居られない
まぁ、俺は万が一智くんに子供が出来ても、永遠に俺の一番が智くんであり続ける自信があるけど。
(…って…さ、智くんに子供…///)
「今は、一番じゃないんですか?」
おかしな妄想が膨らみそうになった所で、智くんの声に我に返る
「そうですね…日々の生活に追われる内に、そう言った気持ちが薄れて行ってしまったのですかね」
「…薄れちゃったんですか?」
Σはっ…さ、智くんヨソ様の前でそんな可愛く上目遣いしちゃダメだッ!!
「ど、どうでしょう…自分では良く解りませんが///」
案の定、超絶カワユスな智くんの上目遣いに赤くなる旦那
俺は慌てて智くんを背中に隠した
「な、な、なんでも良いから俺の一番はお前だ!とか言ってやれば良いんじゃないっすかね?!(汗)」
「ちょっと翔くん!何でもイイってなに?!」
「へ?」
振り向くとマキシマムキュートに脹れている智くん
「い、いや、だってさ…///」
「酷いよ!取り敢えずでそんなコト言われても、嬉しくなんか無いよ!!///」
智くんは旦那に両手を差し出して言った
「旦那さんも、もっと良く考えて下さい!
第一、赤ちゃんが可愛いのは解りますけど、妹さんが居なければその赤ちゃんはこの世に存在してないんですからね!///」
「……」
半ば奪う様にして旦那から赤ちゃんを受け取ると、智くんが俺を横目で睨んだ
「翔くんは荷物を持ってきてね!///」
「は、はいッ!!(汗)」
智くんはぷりぷり怒ってリビングの入口まで行くと、ピタッと立ち止まった