第16章 夫婦喧嘩は犬も食わない?、の巻
「Σはぁああーーッ??!」
「…うるさいわねぇ…そんな大声出さないでも…」
「出すさ!出すに決まってるだろうがッ??!」
「しょ、翔くん落ち着いて!!///」
「落ち付けないっしょ!
何で智くんがそんなことまでしなくちゃなんないんだよ?!」
妹の襲撃を受けてから
俺はすぐにでも帰宅したいのを我慢してなんとか騙し騙し仕事をして、就業と同時に会社からダッシュで帰って来たのだが
帰るなり、妹に
「七海はさとちゃんにお迎えに行ってもらうから♪」
とか言われ…玄関先でキレまくって居た
「冗談じゃないよ!うちの智くんをなんだと思ってるんだ!!ふざけんなッ!!!」
「だって、さとちゃん良いって言ってくれたもん!」
「そりゃ智くんは優しいから頼まれたら無碍に断れないに決まってるじゃないか!!
いい加減甘えてないで自分で迎えに行けよッ!!」
「イヤよ!!もうあんなおっさん、顔も見たくないんだからッ!!」
「ちょ、ちょっと二人とも落ち着いて///」
「「そんなコト言ったって!!!」」
「……(汗)」
声を揃えて叫ぶ妹を軽く睨む
「マジ、智くんが優しいからって良い気になんなよ!」
「良い気になんかなって無いわよ!!」
「もぉ…お願いだから喧嘩しないで?ね?」
懸命に俺と妹の間に入って俺達を宥める智くん
「だけど、智くん…」
「じゃあさ、翔くん一緒に行ってくれない?…お迎え」