第16章 夫婦喧嘩は犬も食わない?、の巻
「さとちゃん、お買い物終わったの?」
「うん」
妹さんは手を振りながら駆け寄って来て、お買い物袋の中を覗いた
「あ、お肉だぁ〜!」
「うん、今日ね、お夕飯豚しゃぶにしようと思って。…好き?」
「好きぃ〜♪」
言いながら僕と腕を組むと、妹さんは嬉しそうに笑った
「実はさぁ、結婚してから実家以外に外泊するの初めてなんだ〜♪」
「そうなんだ?…でも、荷物少なくない?着替えとかは?」
肩に掛けた中くらいの大きさのバック一つしか持っていない妹さん
お泊まりをするつもりだったにしては、荷物が少ない気がした
「ん〜、そうなんだよね…イキナリ飛びだしてきちゃったから、着の身着のままって言うか…」
「そうなんだ?…どうするの?」
「七海をお迎えに行く時に、ついでに旦那に用意させるから大丈夫よ」
「あ、赤ちゃんお迎えに行くんだね!///」
そりゃそうだよね
お母さんだもの、赤ちゃんと離れるなんて考えられないよね(←翔くんに言われるまでは迎えに行く気が無かったみたいですけど(笑))
(僕、妹さんの赤ちゃんに会うの初めて〜!嬉しいなぁ〜///)
…って、待って?
「旦那さんに用意してもらうの?…自分でするんじゃなくて??」
妹さんはソレを聞くと、組んだ腕にきゅっと力を込めて、僕の顔を伺い見た