第4章 奥様(♂)を家族に紹介! の巻
「本当にごめん…ちょっとクレームが入って…
…俺先方のトコ行って謝ってくるから…」
「…うん」
「でもっ!!」
ガバッと顔を上げると翔くんはすっかり涙で真っ赤になった眼を僕に向けた
「急いで終わらせていくからっ!後から行くから智くん先行ってて!!」
「…うん…でも、僕お家で翔くん待ってる…」
「それじゃけ……」
「け?」
なんでか翔くんは何か言いかけて口を手で覆った
「け…け…健康に良くないから!
外に出た方がいいよ!!(汗)」
「?…うん??」
不思議そうな顔してる僕の背中に手を回して、翔くんが僕を押しながら歩き出した
「ほら!駅まで一緒にいこ!ね?」
「……うん」
(…ヘンな翔くん)
でも翔くんがヘンなのは今に始まった事でもないしな、なんて思いなおして(笑)
僕は仕方なく、一人でお買い物に行く事にした
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