第15章 智の会社訪問♪、の巻
「ちょっと、何言ってるの?」
僕は眉間にしわを寄せて、何やらブツブツ言っている翔くんの顔を覗き込んだ
「翔くんったら、僕の話し聞いてる?」
「ん?ナニ、智くん?」
…やっぱり、聞いて無いし(苦笑)
「だからぁ、僕、行かない方が良いでしょって」
「え?あぁ…まぁ、そうだね…
一緒にお弁当食べれないのは残念だけど、もう二度とぶっちょの眼に智くんを晒したくないからな…」
「…ぶっちょ?」
僕が首を傾げたら、翔くんがちょっと笑って言った
「いや、こっちの話しだよ」
「…?」
ぶっちょって、部長さんのことかなぁ?
とか思っていたら、翔くんがまた軽くキスして言った
「俺、ハラペコなんだぁ〜
早く夕飯の支度してくれないと、智くん食べちゃうぞ?」
「ぃやん、翔くんったら///
そんなコトしたら余計にオナカ空いちゃうでしょ!///」
「そう?じゃあ、試してみる?」
「もぉ!試さなくたって解るでしょっ!////」
僕は翔くんの胸を押してカラダを離した
「すぐ用意するから、待っててね?///」
「はぁ〜ぃ!」
翔くんはちょっとフザケて手を上げると返事をした
「うふふ///」
(もぅ…本当にかわいいんだから、僕の旦那様は///)
ふんわり、くすぐったい様な幸せを胸にキッチンへ向かう
鼻歌まじりにお魚を焼いていたら、着替えを済ませた翔くんがやってきた
「なんか手伝うぅ?」
「大丈夫だよ、後はお魚焼くだけだから」
「んん〜、俺はダイジョブくないぞぉ〜」
「んんぅ///」
後ろからぎゅうっと抱きしめられて、つい変な声が出てしまう
「…色っぽい声出すと、襲っちゃうぞ?」
「ダメだってばぁ…お魚焦げちゃうもぉん///」
「もーっ!智くんカワイ過ぎ!!俺もう我慢出来ないっ!!!///」
「あ…ぁ、ん////」
僕は翔くんに押し倒される瞬間、咄嗟にグリルの火を消した