第13章 智の青いおもひで、の巻
だけど、ある時を境に、俺の中の雄の感情が沸々と暴れ出すのを
押さえる事が困難になって来た
それは、修学旅行での、ある事件がきっかけだった
智が、温泉でクラスメイトにレイプされかかったのだ
霰も無い姿で俺の元に逃げ込んで来た智を見て、俺は間違いなく
…欲情していた
その美しい肢体を、誰の眼にも晒したく無かった
その艶やかな肌に、誰の手も触れさせたく無かった
だから俺は彼を部屋に連れ帰って、そこで風呂に入るように言った
見張りをしてやると言って、部屋風呂のドアの前に座りこみながら
そのまま自分も其処に乱入したくなる気持ちを必死に押さえていた
その時から
俺の中に、その体に触れたいと言う欲望が芽生え始めた
そして、それは日に日に大きくなって行った
友達に対してそんな事を思うのはおかしいと、自分自身に言い聞かせて誤魔化す日々
でも
とうとうその誤魔化しが利かなくなってしまう日が、訪れてしまった