第13章 智の青いおもひで、の巻
「ぅわっ…ひどぃ(汗)」
「…だな(苦笑)」
僕は旬と顔を見合わせてクスクス笑うと、散らかった画材を部屋の端っこの椅子にまとめて置いた
「取り敢えずテーブルと床を拭いておこうかな?」
「良いけどさ…面会の時間は大丈夫なのか?」
「うん。家族は特別だから、面会時間が過ぎても入れるんだ」
僕は画材と一緒にクシャクシャになっていた雑巾を手に取った
「ちょっと待っててくれる?」
「あぁ、良いよ」
旬は腕を組んで壁に凭れると、ニヤッと笑った
「ココで掃除奉行のお手並みを見学してるよ」
「掃除奉行?何だソレ(笑)」
「だってお前、掃除ってなると眼の色変わるじゃん」
「えぇ〜?そうかな」
雑巾を教室の隅の水道で濡らして絞る
(…まぁ、確かに好きだけどさ、お掃除)
僕は旬の視線を背中に感じながら、準備室の掃除を始めた