第4章 奥様(♂)を家族に紹介! の巻
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「智くん…愛してるよ?」
「うん…知ってる」
智くんが嬉しそうに笑う
嬉しそうに…幸せそうに…笑ってる
そして言うんだ俺と同じように
「翔くん愛してるよ…きっと貴方よりずっと、もっと」
きらきら眩しい笑顔で俺のコト愛してるって言ってくれる
でもさ…
「俺のが愛してるもん!」
「僕のが愛してるもん!」
「俺ぇ〜!」
「僕ぅ〜!」
これ…始まると止まんないんだよなぁ(笑)
「俺は世界一智くんを愛してる!」
「僕は宇宙一翔くんを愛してる!」
「宇宙?…それ以上って何だ?」
「僕の勝ちぃ♪」
俺は握った手を振り回した
「じゃあ智くん以上に愛してる!!」
「だから僕の方が愛してるのぉっ!!」
やっぱり終わんない(苦笑)
そして俺は…
…俺たちは
終わらないどっちのが愛してる合戦をしながら、この上も無い幸せを噛み締めていた
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