第13章 智の青いおもひで、の巻
って、イヤイヤ、待てよ?
何て言や良いんだ?
“心配で付いて来ちゃった〜♪
ヨソの男の人のお部屋になんか行っちゃダメだぞぉ!”
…とか言うのか?
(…ついて来ちゃったとか言った時点で何でだって話しになるよな(汗))
また信用してないのかとか怒られそうだし
尾行なんてキモイとか言って嫌われでもたら…
「…泣いちゃう(泣)」(←もう散々泣いてますけど?)
ダメだ…やっぱニノに相談しようかな…
「……智くん(泣)」
「はい」
「……はぃ?」
超絶プリティーな声に振り向くと其処には…
「さ、智くん!!」
「…帰ろ?」
智くんはそう言うと、ニッコリ笑って俺の手を握った
「帰るの?」
「うん」
「同窓会、行かないの?」
「うん」
「どうしてこんなトコに居るのか訊かないの?」
「うん」
ニコニコ笑ったまま頷く智くん
何故俺がココに居るのか、どうして自分がココに居るのか
そんなコトは何も言わないで
智くんは笑顔のまま俺に抱き付くと、溜め息まじりに呟いた
「…僕らのお家に、帰ろう?」