第12章 しのぶと呼ばれたの~♪、の巻
「お爺さん、一体どうゆう事ですか?急に兄さんの代わりをやれなんて…」
相葉ちゃんがニノの控室へ向かってから間もなくして、弟さんが到着した
イキナリ呼び付けられた弟さんは状況が呑み込めていないみたいで、戸惑っているようだった
「どうもこうもない!そのままの意味じゃ!」
「そのままって…僕に、二宮家の後を継げ、と?」
「うむ!そうじゃ!」
「でも、それじゃ…」
「あのぉ…ちょっと、良いですか?」
僕はたぁちゃんの後ろからちょこっと顔を出して弟さんに声を掛けた
「えっ?…お、お爺さん、此方の方は?」
余程焦って居たのか、弟さんは僕が顔を出すまで僕の存在に気付かなかったようだ
「しのぶちゃんじゃ!」
「…しのぶ、ちゃん?」
訝しげに首を傾げる弟さん
僕は構わず秘かに心配ていた事を言った
「あの、僕がたぁちゃんにお願いして弟さんを呼んで貰ったんです…
それで、勢いで代わりになってもらってなんて勝手なコト言ってしまったんですけど…もし、もしも…ね?」
たぁちゃんの羽織をぎゅっと握る
「もし、好きな人とか彼女さんとかが居るなら、婚約の件は断って欲しいの…」
「え?」
「…好きな人と一緒になれない辛さは……僕にも、良く解るんだ」
「……」
「ニノには幸せになって欲しいけど、その為に弟さんがニノと同じ思いをするなんてオカシイもの…
…その場合、どうすれば良いのかは解らないけど、きっと方法が…」
「しのぶちゃんは、なんって優しい子なんじゃっ!!///」
「むふぅっ///(汗)」
感極まったたぁちゃんに抱き潰される
(う〜…たぁちゃんって行動パターンが翔くんと似てる気がする(汗))
僕はたぁちゃんを引っ剥がしながら弟さんを見た