第12章 しのぶと呼ばれたの~♪、の巻
「………出ない」
会場に着いてから翔くんに電話を入れたんだけど、全然出ない
(どうしたのかな?…ニノのお父さんに捕まっちゃったのかな?)
「しのぶちゃん、どうしたのじゃ?」
携帯を弄ってしかめっ面をしてたら、たぁちゃんが心配そうに言った
「ん〜…ちょっとね」
携帯を仕舞ってちょっと肩をすぼめる
(後でまとめて助けてあげれば良いかな?)←案外薄情(笑)
そんな僕の様子を見ながらたぁちゃんが言った
「そうかい?
ワシはちょっと野暮用があっての…ちょいと出るが、しのぶちゃんは遠くへ行っちゃいけないでちゅよ?」
「(でちゅよ(汗))う、うん、解った」
僕はVIPルームを出て行くたぁちゃんを手を振って見送った
(…翔くんその辺に居るかもしれないから、探してみようかな?)←結局すぐに逢いたいらしい(笑)
僕はこっそりVIPルームを抜け出してパーティー会場へ向かった
「大人しく帰るんだ!」
暫く会場の入り口辺りをフラフラ翔くんを探して歩き回っていたら、大きな声が聞こえた
何か遇ったのかな、とか思って声の聞こえた入口の方へ回ってみたら、其処には…
「あ、相葉ちゃん!」
「…え?」
僕はパーティー会場の前をうろつく相葉ちゃんに声を掛けた