第12章 しのぶと呼ばれたの~♪、の巻
(え?)
「…時には立場を忘れて、大切な方の幸せを願うのも悪くないかと思いまして」
「……」
では、と言う景山さんの声の後ドアが閉まる音がした
「大野って、しのぶちゃんの事かい?」
「……うん」
僕は椅子の後ろから這い出した
(…もしかして、景山さんニノのコト…)
「そうか、バレとったか」
言いながらたぁちゃんが手を差し出した
「それはそうと、しのぶちゃん。そろそろ行こうかの?」
「…うん…でも、弟さんは?待ってなくて良いの?」
「会場に直接来るように言っておいたで大丈夫じゃ!何だかワクワクするのぉ〜♪」
僕の手を握って楽しそうに笑うたぁちゃん
「…面白がってるでしょ?(苦笑)」
「ほほほ、年を取ると刺激が少なくてのぉ〜♪」
たぁちゃんがまたトボケタ顔をした