第11章 二度目の新婚旅行、の巻
イギリスに来てからの前半戦は色々あり過ぎて、あっと言う間に過ぎちゃったけど
その後の数日間はのんびり博物館と美術館を巡って、優雅な時間を過ごせた
本当は31に亀が帰って来るからその日の内にニノの別荘に行きたかったんだけど
智くんがどうしてもカウントダウンの花火が見たいと言うので
仕方なくその日は、観光がてらウエストミンスター寺院の辺りを見て回って、カウントダウンの花火を見た後
そのまま夜行列車でニノの別荘まで行く事にした
そして、大晦日のもうすぐ日付が変わろうって頃
俺達はウエストミンスター寺院前に居た
「スンごい人出だねぇ…って、翔くん、僕この格好じゃなきゃダメ?///」
「駄目っ!!」
「やっぱり恥ずかしいんですけど///」
「駄目っ!!危ないからっ!!!」
「でも、歩きにくいし…
…別に翔くんのコートの中に入ってなくたって、ちゃんと手を繋いでれば…」
先日の誘拐事件の後
何時も以上に智くんに過保護になった俺は
自分のロングコートで智くんをすっぽり包んで、後ろから抱きしめている格好で街を闊歩していた
おまけに長めのマフラーを二人の首にグルグル巻いていて、がっつり智くんを拘束(←笑)
「だぁーめっ!!
何かの拍子に手が離れたらどうすんの?!
こうやってれば、絶対逸れないし、痴漢にも遭わない!!」