第10章 翔くんVSさとしくん、の巻
「ん?どうしたの……しょ、翔くん?!」
見ると、翔くんは何故かぼろぼろ涙を流して僕をじっと見つめている
「………捨てないで(泣)」
「…………は?」
捨てないで?!
「うぅ……お、俺にもっと甲斐生があったら……子供の一人や二人っ!!(泣)」
「こ、子供??」
「でもでもっ!一生懸命励めば、何時か赤ちゃん出来るかもっ!!
だだだ、だから捨てないでぇ〜っ!!!(号泣)」
「はぁ??翔くん何言ってるの???」
(何がどうしてそんな事に??)
呆然として泣き崩れる旦那様を見ていたら、潤くんが呆れたように笑って言った
「なんだか変わった人だな、お前の彼氏」
「…彼氏じゃなくて、旦那さまだもん///」
「どっちでも良いけどさ…今日はもう帰った方が良いんじゃないのか?」
「……うん」
僕はさとしくんを潤くんに渡すと、蹲ってしくしくと泣く翔くんの肩を抱いた
「翔くん、泣かないで?お家に帰ろ?」
「うぇっ…ざどじぐん……お、おでがんばるがらっ!!」
「はいはい、解ったから、ね?」
「ぶぇ〜ん、ざどじぐぅ〜ん///」
「…大変だな(苦笑)」