第10章 翔くんVSさとしくん、の巻
本当に、翔くんのヤキモチ妬きには困ったものだ
(まさか、赤ちゃんに迄ヤキモチ妬くとは思って無かったよ(苦笑))
僕は、僕の腕の中ですやすや眠る可愛いさとしくんを、フォークを咥えながら涙目で睨みつけている翔くんを見て
秘かな溜め息をついた
(そんなコト考えても仕方ないけど…
もし、もしも僕が女の人で、翔くんと結婚して赤ちゃんが出来たら
やっぱりその子にもヤキモチ妬くのかな?)
自分の子供相手にヤキモチを妬く翔くん…
(………かわいいかも///)
「何一人でニヤニヤ笑ってるんだ?智」
かわいくヤキモチを妬く翔くんの姿を想像していたら、潤くんにそう言われてハッとした
「え?べ、別に///」
僕は誤魔化すようにケーキを口に頬張った
(やだな…僕にやけてたの?///)
そんな僕の様子を見て、潤くんがちょっと意地悪く笑うと、コーヒーを一口飲んだ
「別にって、妙に楽しそうだったけど?」
「何でもないもん///」
「………智くん」
恥ずかしくて俯いたままケーキをフォークでツンツンしてたら、翔くんが涙声で僕を呼んだ