第9章 ハッピーウエディング、の巻
(……俺だって一応今日の主役なのに(泣))
とは言っても、やっぱり一番の主役は…
「ごほんっ…さ、智くん、入るよ?」
「…ぅん///」
ちょっと恥ずかしそうな智くんの返事を聞いて控室に入る
ドアを開けた瞬間、俺は息を飲んで固まってしまった
完全に固まった俺に気付かずに、智くんが恥ずかしそうにモジモジしながら言った
「翔くん…どう、かな?///」
「……」
「…翔くん?」
(純白のドレス姿の智くん…なんて…なんて綺麗だろう///)
先日ブライダルショップで試着したのは見たけど
やっぱりちゃんと着るのと試着とでは雰囲気も綺麗さも段違いだ
今日は髪もちゃんとセットして、少なめに残した前髪以外は綺麗にヴェールの中に収まっている
今時な感じのスッピン風メイクも、良く似合ってるし
そりゃあもう、何処に出しても恥ずかしくない超絶完璧な花嫁姿だ
(あぁ、智くん…目眩がする位可愛くて綺麗だよ…もう、言葉になりません!!///)
俺が智くんに見惚れて絶句していると、智くんが更にモジモジしながら言った
「……やっぱり、変?///」