第9章 ハッピーウエディング、の巻
「ね、ほらコレとかは?」
「ん〜…なんかみんな素敵で迷っちゃうねぇ」
「そうだよねぇ、智くん全部似合いそうだもんなぁ」
「そうかなぁ?」
「そうだよ!」
僕は今、翔くんと二人でブライダルショップに来ている
本当はこんなトコ来るの死ぬほど恥ずかしかったんだけど
衣装をレンタルしないコトには始まらないと、翔くんが予約を入れてくれたのだ
それで、どれを試着するかドレスを見ながらアレコレ相談しているんだけど
どれもキレイだし、可愛いし、迷ってしまってナカナカ決まらない
「どうぞ、お気になったモノをドンドン試着なさって下さい。
こうゆうのは見るのと着たのではまた違いますから」
ショップのお姉さんがニコニコしながら声を掛けてきた
「す、すいません…僕みたいなのがこんな…」
「智くんたら、またそんなコト言って!」
「そうですよ。
お客様なら、そんじょそこらの女性より余程お綺麗ですもの、きっと良くお似合いになりますよ?」
「そ、そんなこと///」
恥ずかしくてモジモジしてたら翔くんがドレスを掴んで僕に当てた
「じゃあ、俺の趣味で申し訳ないけど、取り敢えずコレ着てみて?」
「こ、これ?///」
翔くんが選んだのは中世のお姫さまが着てそうな、ふわふわふりふりのレース遣いが綺麗で可愛いドレスだった