第8章 智くんのお父さん、の巻
みんな、僕を措いて逝く
僕の大事な家族は、みんな僕を措いて逝ってしまう
(…僕の所為なのかな?)
なんだか解んないけど、前世とかで凄く悪いコトとかしちゃって、今その罰を受けてるとか…
もしそうなら、このまま僕と一緒に居たら、翔くんまで早くに死んじゃうんじゃないの?
そんなの、そんなの……
(…絶対、イヤ)
本当にそうなら、今すぐにでも僕は翔くんと別れた方が良いんだ
でも、今の僕にとって、翔くんと別れるって言う事は、死ぬのと一緒の意味だった
(そんなコト出来ない…翔くんと約束したんだもん…
…自分で自分を終わらせたらいけないんだ…それに、お父さんだって言ってた)
絶対翔くんの手を離すなって…
「……」
だけど、翔くんの身になにか起きたらって思ったら…
(……怖い)
「こら、しゃとちっ!!」
「……え?」
(しゃとち??)
僕は急におかしな呼び方をされて我に返った
(もう、ダメだなぁ、僕…)