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Stay Gold〜翔と智のラブラブ新婚日記

第8章 智くんのお父さん、の巻





君は、君のお母さんに本当に良く似ている


姿形は勿論だけれど、その慈愛に満ちた優しさもそっくりだ


だから、私は心配でならない


君が彼の為を想って、その手を離してしまいはしないかと


だけど、それは決して彼の為にはならない


何故ならもし君がその手を離したなら、彼はそうさせてしまった自分自身を責めるだろう


そして一生後悔して過ごすのだ


……私の様に


智くん


馬鹿な親父の最後の願いだと思って、どうか約束して欲しい


誰かの為に、自分の幸せを犠牲にしない事を


愛する彼と、ずっと共に生きて行く事を


そして、どうか私からのささやかなプレゼントを受け取って貰いたい


こう見えて、私にも特技があってね、指を握っただけで、指輪のサイズが解るのだよ


昔はそれで、随分女の人を口説いたモノだ


勿論、君のお母さんに出逢う前の話しだがね



最後に、櫻井くん


私の最愛の息子の事を、どうぞ末永く宜しくお願いします





...不肖の父より、言い尽くせぬ愛を込めて







手紙を読み終えると、智くんは溢れる涙を拭いながら小箱をそっと手に取った

それから俺を見て、驚いた顔をした



「……翔くん、なんか……多分僕より酷い顔だよ?」

「……ぼどがらでず(元からです)」



智くんはにっこり微笑みながらティッシュで何時も通り俺の涙と鼻水を拭くと俺の胸に寄り添った



「開けるね?」



智くんはそう言ってゆっくり小箱の蓋を開けた



「……綺麗」

「うん、素敵だね」



其処にはキラキラと控えめながら美しい輝きを放つ、プラチナのペアリングが並んでいた




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