第7章 思い出の別荘、の巻
「……」
俺は無い頭を絞って必死に考えた
(忘れない、忘れたい…でも出来ない…出来ない…なら、しなけりゃいい
…でも、しないでイイっていう言い方だと、智くんはきっと益々俺に気を使って、忘れなきゃって思っちゃうんだな…)
智くんが俺の事気にしないで良い方法…
(…あ、そっか!)
いっそ、忘れるなって言っちゃえば良いんじゃないのか?
俺が忘れるなって言うんだから、そしたらもう気にする必要が無くなるよな?
「よし、解った!!」
「……ふぇ?///」
突然の俺の大声に驚いて上げられた智くんの泣き顔をふん捕まえると、戸惑う様な顔をした智くんに、俺は宣言した
「あのね、智くん、君ね、松本くんを忘れちゃダメ!」
「……はぃ??」
(う〜ん、鳩に豆鉄砲ってこんな感じかな?(笑))
眼を見開いて面食らう智くん…どんな顔してても、やっぱり可愛い///
(あ、いやいや、そうじゃなかった(汗))
「忘れちゃダメって言ったら、忘れなきゃって思わないで済むでしょ?だから、忘れちゃダメ!」
「…翔くん…」