第43章 我が家にヤツがやってきた!、の巻
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(ふふ…もうそろそろ出るかな?///)
翔くんの楽しそうな声に、沈みかけた気持ちが浮上する
と、そんな楽しげな翔くんの声が、僕を呼んだ
「んじゃあママを呼んで体拭いてもらおうな?
さぁ〜としくぅ〜ん♪」
「はい♡」
「Σえっ!?」
僕が脱衣場に居るとは思わなかったのだろう
浴室から僕の返事があったのを聞いて、翔くんが驚きの声を上げた
その声にクスクス笑いながら浴室のドアを開ける
「んふふふ〜、楽しそうだったね〜♡」
「あんあん♪」
ドアを開けると、びっくりして固まっている翔くんの膝から空ちゃんがぴょんと飛び降りて
思いきりシッポを振り回しながら僕の方へ駆け寄って来た
僕は、そんな可愛い空ちゃんを持っていたタオルでぽふんと包むと、濡れた体を拭いてあげた
その様子を見ながら固まったままの翔くんが気まずそうに言う
「さ、智くんまさか……ずっとそこに居たのっ!?////」
(翔くんってば、空ちゃんと仲良くしてたのを僕に聞かれてて恥ずかしいのかな(笑))
そんな事を思いつつ、空ちゃんを拭きながら翔くんに答える
「うん♡
だって翔くん犬をお風呂に入れるの初めてでしょ?
心配だったし、自分が入れる時の参考になるかと思ってさ♡」
「あんあんあんっ♪♪」
「ま、マジっすか…/////」
(うふふ、翔くんったら照れちゃって可愛いんだから///)
僕は、翔くんにちゃんと洗ってから出る様に声をかけると
脱衣場は狭いからリビングで毛を乾かしてあげようと思って
ドライヤーを手に取り、空を片手に抱っこしてリビングへ向かった
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