第2章 新婚な俺たち、の巻
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(くっそー!部長のオタンコナスっ!!)
俺は自宅駅に降りると家に向かって猛ダッシュした
何って、昼休みにヘラヘラ笑って飯が遅くなった俺は、部長命令でよりによって残業をくらってしまい、帰宅が何時もよりも大分遅くなってしまったのだ
(早く会いたい早く会いたい早く智くんに会いたいっ!!)
のに何で信号が赤
(何だよもうっ!!一刻も早く帰って智くんと…)
「ちゅーーしたいのにぃっ!!!」(←笑)
「やだぁキモイ!」
「変態よ!!」
「……」
信号待ちのお姉さんの冷たい視線なんて気にしないさ!!
「だってつおい心を持ってるからぁーーっ!!」(←青信号になった)
俺は、回りの(冷ややかな)視線をものともせずに、智くんが待っているであろう自宅マンションへ向かって猛ダッシュした
—ガチャッバタンッ
「智くんただいまぁーっ!!」
「翔くんお帰りな…わぁっ!?」
ガバッドテッ
「いった…もぉ〜どしたの翔くん」
「いてて…ごめん智くんつい…怪我してない?」
俺は勢い余って押し倒してしまった智くんを抱き起した
「こんなんで怪我なんか…」
「Σあっ!赤くなってる!!」
可愛い智くんの肘がっ!!
「ごめんね!!痛かった!?」
赤くなってしまった肘に慌てふためく(笑)俺
智くんは、そんな俺を見てちょっと困った顔をして笑った
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