第43章 我が家にヤツがやってきた!、の巻
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「翔くんお腹すいたでしょう?すぐにご飯にするから空ちゃんお願いね♡」
リビングに入ると、智くんがご機嫌でそう言って、空を俺の腕に押し付け
押し付けた空の代わりに、俺の手から鞄を取った
それから、ちょっと首をかしげて俺を見て、あ、そっかと小さく呟いた
「空ちゃん抱っこしてたら着替えが出来ないじゃんね(笑)」
「まあね(笑)」
「そんなもん、空を下ろしておけば良いだけでしょうが」
「でもぉ…///」
「だから、甘やかさないのって言ってんでしょ」
ニノはそう言うと俺の腕から空を取り上げ、床にぽんと下ろした
「ほれ、お前はこれで遊んどれ!」(←オモチャを投げた)
「Σわふんっ!!///」(←速攻でオモチャに食い付く空たん)
「…じゃあ、翔くん着替えちゃって」(←何だか複雑な気分らしい)
「うん(苦笑)」(←同じく)
俺は、飼い主よりも空の扱いに馴れたニノに、何とも言えない気持ちになりながらも
寝室に行って手早く部屋着に着替えた
「なんか色々躾の指導をしてくれたんだって?」
着替え終わってリビングに戻った俺は
そう声を掛けながら、馴れた様子で空と遊んでやっているニノの隣に座った
「まあ、躾って言うほど大したとこはしてないですけどね」
「ふぅん…そっか、ありがとう。
て言うか、もう良いから帰れよ。」(←笑)
「…なんすか、いきなり。」
「なんすかじゃねぇよ、何か知んないけど泊まってくとか言ったんだろ、智くんに
けど、そんなのは俺が認めんからな。」(←超拗ねた顔をしている)
「んですって…」
「きゃんきゃん♪」
泊まって行くのなんて認めんと言われて、ニノが反論しようとしたら
空が、オモチャを咥えたままで俺の膝の上に乗っかって来た
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