第42章 アブナイ同窓会、の巻
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「…………」
しばらくの間、大野くんが出て行ってしまったドアをぼんやりと眺める
「………(汗)」
でも
ヤツに背を向けてドアを眺めていたら、今度は振り向くのが気まずくなってしまった
「……大野先生ってさ、本当に良い人だよな」
「え?」
ヤツがボソッと呟くのを聞いて思わず振り向くと、ヤツが…
…佐藤が、バツが悪そうな顔をして笑っていた
「…大野先生さ
多分、後からニノが来るだろうけど、喧嘩腰にならないで、ニノにちゃんと思ってること伝えて、仲直りしてねって
わざわざそんな事を言いに来たんだよ」
「…………」
「本当に、良い人だよな大野先生って
ニノは、幸せだな……あんな良い友達が居てさ」
そう言って、佐藤がまたちょっと困った様な顔をして笑う
(……ああ、そうだ俺……こいつがこんな風に笑った顔が好きだったな)
そんなことをぼんやりと思っていたら、知らない内に俺も顔が綻んで居たらしい
佐藤は、そんな俺の顔を見て眩しそうに眼を細めた