第42章 アブナイ同窓会、の巻
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「……けど、そいつ……雅紀をバカにしたんだ」
「ニノ…」
言いながら、涙が溢れて来て
ポロポロとみっともなく頬を伝った
「…雅紀が、どんな思いでその辛い過去を背負って生きてきたかも知らないクセに…
…雅紀のコト、バカにしやがったんだ…
…そんなヤツ、許さない」
「……気持ちは解らなくもないけどね?ニノ」
大野くんはそう言って優しく微笑むと、諭すように言った
「相葉ちゃんはきっと、誰に何を言われても気にしないと思うよ?
ニノが相葉ちゃんのコトをそんな風に言われて、相手を殺してやりたくなるくらい悔しかったって言ってあげたら
きっとそれで十分だと思う
ニノの大好きな、大切な人は、そんな大きな心を持った人でしょう?
それにね、ニノ
相葉ちゃんだってニノのコトが一番大事なんだから
ニノがこんな風に人を傷つけたって知ったら、それこそ相葉ちゃんを悲しませちゃうコトになると思うよ?」
「………………/////」
大野くんの言葉を聞いて、手から力が抜けて
ぼとりと握っていたボトルが落ちる
それを見て、大野くんが自分の後ろに控えていた櫻井さんにヤツを預けて
俺をギュッと抱きしめた
「……全くもう、ニノったら見た目によらず乱暴なんだから///」
「…………ごめんなさい///」
「謝るのは僕にじゃないでしょ?
……って、今は気を失っちゃってるみたいだから、後で佐藤くんにちゃんと謝りなよ?」
大野くんはそう言うと、駆けつけた救急隊員によってタンカに乗せられようとしているヤツを見た
「…………やだよ、アイツが悪いのに。」(←笑)
「ニノ!」
「…………でも、俺も昔アイツに悪いことしたから、それは謝る///」
「……そう(笑)」
こうして
会場が血の海と化してしまった(笑)ために
同窓会はそれでお開きとなってしまったのだった
因みに補足だけしておくけど
本来なら殺人未遂罪に問われるであろう俺の暴挙は
「佐藤くんが酔っ払って転んでシャンパンボトルに頭をぶつけた」
と言うコジツケの事故で処理された
勿論
佐藤のバカに、うちの実家からヤツの開いた口が塞がらないくらいの慰謝料が支払われたコトは
言うまでもない。
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