第42章 アブナイ同窓会、の巻
「んで?何か用だったんじゃねぇのか?
新聞社がどうとかこうとか…」
「ああ、そうそう」
やつは相変わらずニヤニヤ笑いながら、ポケットから紙切れを取り出した
「………何だよ、それ。」
「新聞記事の切り抜きだよ
ほら、この前ニノのパッとしない彼氏の顔を見に行ったろ?
でさ、夜の仕事なんかしてるヤツにはロクなヤツが居ないからと思ってさ
んで、叩いたら埃が出るんじゃないかって思って色々調べたんだよ
そしたらさぁ、まあ出るわ出るわ(笑)」
「………」
ヤツはニヤニヤ笑ったまま、ポケットから出した紙切れを俺に見せた
ソコには、『長男を遺して一家が車中で練炭自殺、借金を苦にした無理心中か』と言う小さな記事が載っていた
「っ…!!///」
「……マジで、笑えるよなぁ」
その記事を見て言葉を無くす俺を見ると、やつが満足げに笑った
そして何を思ったのか、急に大声で叫んだ
「天下の二宮財閥の御曹司が、うだつの上がらないバーテンダーの愛人してるなんてなぁ!
しかも、そいつの家族は借金に塗れて無理心中したらしいじゃないか!
奴がフラフラ遊び歩いてる時にな!!」
.