第42章 アブナイ同窓会、の巻
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(もうすぐ一時か……
……お昼に会うって言ってたよな、智くん)
朝、出勤の途中で
智くんから電話で、松本くんと会って佐藤くんのコトを松本くんから聞いてくるんだと聞かされたその日の昼休み
俺は、時計を睨み付けながら、智くんの作ってくれた愛情たっぷり入りの愛妻弁当の蓋を閉めた(←もう食い終わったらしい)
(…確か、昼飯を松本くんとあの(曰く付き(笑)の)レストランで食べるんだって言ってたよな
……もう、食べてるかな)
12時丁度に約束したとは思えないから、もしかしたらまだ行っていないかもとか思って、じっと時計を睨み付ける
「……………まだ会ってもいないのに、どうだったかなんて電話を入れたら怒られちゃうかな?」(←さっきから電話しようかどうしようか迷ってソワソワしていたらしい(笑))
「只今戻りましたぁ〜」
そもそも、話が終わったら智くんから連絡があるはずだよな
なんて思って相変わらず時計をガン見していたら、村上が外回りから帰って来た
「なんや櫻井くん、なんでそないに恐い顔して時計を睨んどるんや?」
「いや、ちょっとな…」
「ちょっとなんや」
「お前には関係ねぇよ」
「ふーん……あ、そう言えば」
お前には関係ないなんて言われてつまらなそうな顔をすると
村上が俺の隣の自分の席に座りながら言った
「櫻井くんとこの嫁はほんまに松本の社長さんと仲がええんやなぁ
なんや、二人でレストランに入って行くのを見たで、さっき」
「あ?お前あの高級レストランに取材に行ってたのか?」
「いや、前を通りかかっただけやけど……なんや、驚かんのかいな」(←さとちがずん様と二人でレストランに入ったと聞いて取り乱すに違いないと思ってたらしい(笑))
「まあな、行くの知ってたからな」(←何故かどや顔)
「ふうん…櫻井くん、なんか変わったなぁ」
村上は、智くんが松本くんと会っていたコトを聞かされても慌てふためかない俺を見ると
不満げな顔をした
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