第42章 アブナイ同窓会、の巻
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「…………」
(もしかして、佐藤くんとニノが別れたのって、受験が終わった後だったのかな?)
だとしから、何となく色んな事に納得が行く気がした
(佐藤くん……東大受験に失敗したから、ニノが自分の元から去ったと思ったのかも…)
ニノは、世界でも名の知れた大財閥の御曹司
そんなニノが、自分との関係を誰にも明かそうとしなかったのは、自分には何一つとして特別なモノが無いからだと思ったのだとしたら…
佐藤くんにとって、“東大へ行く”と言うのは
ただ、日本で最高峰の大学へ進学すると言うこと以上の意味があったのかも知れない
でも、佐藤くんは東大へ行けなかった
…そして、ニノが自分の元を去って…
「……そっか、それで……」
(…そんな事で別れたんじゃないとは思うけど、本当のところはニノに訊いてみなくちゃ解らないもんなぁ…)
「ところで佐藤のやつ、相葉くんのBARに何しに来たんだ?」
「ん?
うん…」
「お待たせ致しました、本日のお任せランチで御座います」
「あ、どうも…」
ニノが、どうして佐藤くんと別れたのか
どうしてみんなに付き合っている事を内緒にしていたのかは解らないけれど
佐藤くんは、東大の受験に失敗したからニノにフられたんだと思って、何だか卑屈な感じになっちゃったのかな
なんて思ってたら、潤くんに佐藤くんが何をしに相葉ちゃんのBARに居たのかを訊ねられた
で
その話しをしようとした所で、ランチが運ばれて来たので
そこで話は一旦中断してしまった
でも
潤くんもやっぱり急に佐藤くんが相葉ちゃんのBARに来たことが気になっていたらしく
料理を運んだボーイさんが居なくなると、また話を続けた
「……で?
何しに来たんだよあいつ」
「………それがさ、良く解らないんだよね///」
「は?解らない?」
「うん……だから、それも含めてどう思うか潤くんに訊こうと思ってさ」
それから僕は、運ばれて来たランチをちょびっとずつ口に運びながら
昨日、佐藤くんが相葉ちゃんのBARに現れた所からニノに追い出されるまでを話した
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