第42章 アブナイ同窓会、の巻
.
「えっ!?佐藤くんって生徒会に居たの!!?」(←一応“先生”してたのに知らなかった人)
佐藤くんが書記をしていたと聞いて驚く僕を見て、潤くんがクスリと鼻で笑って言った
「ああ、あいつ地味だったし、そもそも書記って役職そのものも地味だしな
智が知らなくても無理ないと思うぜ?」(←明らかにバカにしてる感じ?)
「……地味って、そんな……潤くんてば、そんな半笑いで」(←て言うか、おたくの佐藤くんに対する第一印象も“地味”でしたけど。)
「事実を言ったまでさ
なんかさ、コンプレックスの塊みたいな奴だったしな
地味っつうか暗いっつうか……ニノのやつも、なんでまたあんなツマラナい男と付き合ってたんだかな(笑)」(←そしてやっぱり半笑い)
潤くんは半笑いのままでそう言うと、腕組みをした
僕は、そんな潤くんの態度にちょっと不満を感じながら、更に佐藤くんの事を訊いた
「……でも、佐藤くん頭は良かったんでしょ?///」
「まあな」
「それでも、普通の大学にしか行けなかったの?」
「普通の大学?」
潤くんは、僕が普通の大学って言ったのを聞くと、思い切り眉を寄せて渋い顔をした
「普通の大学って、奴が自分で言ったのか?」
「うん」
「ふぅん…」
潤くんは、腕組みをしたまま唸ると、またフッと鼻で笑った
「あいつに取っては、東大以外は全部“普通の大学”って事なのかね(苦笑)」
「どう言うこと?」
「だからさ、あいつ東大目指してたんだけどさ、結局ダメでさ
確か、早稲田に行ったんだったんじゃなかったかな?」
「早稲田?十分良い大学じゃん!!///」
「だから、あいつにしてみたら、東大以外は全部“普通”だったんだろ?」
潤くんはそう言って肩を竦めると、腕組みを解いてテーブルの上に手を下ろした
「…あの高校で、自分と違う世界のやつらん中に居て、あいつの中で何かが狂っちまったのかも知れないな」
「……狂った?」
「ああ……価値観とか、良い悪いの基準とかさ
だから、自分は東大に行くしかないとか思ったのかもな
そうじゃなきゃ、ニノみたいにずば抜けて普通じゃない奴に釣り合わないって思ったんじゃないのか?」
.