第42章 アブナイ同窓会、の巻
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「けちで結構ですよーだ///」
「ははは、冗談だよ(笑)」
潤くんは膨れる僕を見て笑うと、レストランのドアを開けた
「では奥様、どうぞお入り下さい」
「奥様って言わないでよ///」
「自分から言ったんだろ?自分の事“奥さん”って(笑)」
「言ったけどさ…」
「いらっしゃいませ、松本様
二名様でございますか?」
お店の入り口付近でそんな事をやっていたら、レストランの店員さんが潤くんに気付いて声を掛けて来た
「ああ、何時もの席空いてる?」
「はい」
「じゃ、ソコにしてよ」
「畏まりました」
「行こうぜ、智」
「…………」
僕は、如何にも“常連です”って感じの潤くんを見て、何となく複雑な気持ちになりながら
無言で頷いた
(こんな人達の中に混ざってたんじゃ、やっぱ肩身が狭かったんだろうな………佐藤くん)
潤くんの言動から滲み出るセレブさは、昨日今日身に付いたものでは無いだろう
それは、裕福な家に生まれ育った者ならではのモノの様に思えた
(きっと、頭はずば抜けて良かったんだろうけどさ……佐藤くん、浮いてたよね……)