第42章 アブナイ同窓会、の巻
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(……ちょっと早すぎたかなぁ)
約束の30分前にレストランに着いてしまった僕は
レストランの入り口の脇に立って、後ろに腕を組み
ぷらぷらと片足を揺らして暇を持て余していた
(でも、何だかじっとしてらんなかったんだもん///)
まだ早いのは解っていたんだけど
一通り家事を済ませてしまった僕は、どうにも落ち着かなくて
もしかしたら、潤くんもちょっと早めに来てくれるかも知れないし、先に行って待っていた方が早いし
とか思って
早々に家を出てきてしまったのだ
(…じっとしてらんないって言うか…落ち着かないって言うか…)
僕は、ぷらぷら足を揺らしながら、昨日の佐藤くんの様子を思い出していた
(……なんか、こう……思い詰めてるって言うか……激しく何かを思い込んでるって言うか……)
「…………なんか、危ない目をしてた気がする///」
「やあ、智
もう来てたのか」
何だかイヤな胸騒ぎがして落ち着かなくて、揺れる自分の脚を見ながら呟いていたら
潤くんの声がした
その声がした方へ顔を上げて見ると、潤くんが颯爽と此方に向かって歩いて来ているところだった
「あ、潤くん!
潤くんも早かったね///」
僕が手を振りながらそう言うと、潤くんは軽く手を上げてそれに応え
僕の目の前で立ち止まった
「まあな、待たせると悪いと思って、待ち合わせの時間をちょっと遅めに言ったからな
予定通りに仕事が片付いたから、早かったんだよ」
潤くんはそう言って爽やかに笑うと、僕の肩を抱いた
「じゃ、行くか」
「…………」
僕は、自分の肩に回された潤くんの腕を、無言で摘んで退かした
「何だよ?」
「何だよじゃないよ、余所の奥さんの肩を気安く抱いたりしちゃだめなんだよ///」(←余所の奥さんて(笑))
「良いじゃないか、確かにお前は余所の奥さんだけどさ、俺の友達なんだから」(←懲りずにまた腕を回すずん様)
「だめ!
僕は、潤くんのお友達である前に、翔くんの奥さんなの!///」(←そしてまた摘んでずん様の腕を排除)
「…………けち。」
潤くんはそう言うと、詰まらなそうな顔をして肩をすくめた
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