第41章 にの、青春の青い思い出!?、の巻
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「そうだね、帰るよ」
佐藤くんはニノに帰れと言われると、何の躊躇もなく立ち上がった
それから、じっと自分を見ている相葉ちゃんを見ながら言った
「ニノの今の様子も見れたし、彼氏の顔も拝めたしね
…今日ここに来た目的は果たせたから、もう退散するよ」
「………」
佐藤くんはそう言うと、無言で自分を睨んでいるニノにまた視線を向けた
「ああ、そうそう
同窓会には来た方が良いぜ
…来ないと、ニノが居ないことを良いことに、俺がみんなにニノと付き合ってたことバラして、あること無いこと吹聴して回ってやるからさ
ついでに、パッとしない彼氏の話しもな」
不気味な笑みを浮かべながらそう言い捨てて
佐藤くんは、ふらっとBARを出て行った
「…………今の、誰?ニノの元彼?」
佐藤くんが出て行くのを無言で見守っていた相葉ちゃんが、珍しく不機嫌そうな声を出した
その声に、ちょっとビクッとしてニノが俯く
「………知らない」
「ニノ」
「………ただの同級生だよ」
「ニノ!」
「………////」
一生懸命誤魔化そうとするニノを、相葉ちゃんがちょっと声を荒げて呼ぶ
呼ばれたニノは、またビクッと体を震わせて益々俯いてしまった
それを見て、相葉ちゃんが小さくため息をつきながら、縮こまっているニノの肩を抱き寄せた
「………ごめん、怒ってる訳じゃないんだ
ただ、ヤキモチ妬いてるだけだから、本当のこと言って?」
相葉ちゃんに優しくそう言われて、ニノがちょっとだけ顔を上げる
それから、やっと聞こえる位の小さな声で言った
「……………本気じゃないのに///」
「ん?」
「……………本気じゃないのに、付き合ってた奴がいたなんて…………最悪だろ////」
「はは、俺にそれ言う?(笑)」(←ちょっと気に入った子は即食いまくっていた人)
「………///」
「若い頃の恋愛なんてさ、多かれ少なかれ好奇心の方が先行しちゃうんだから、そんなもんだよ(笑)」
相葉ちゃんは笑いながらそう言うと、そっとニノのふわふわ頭にキスをした
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