第7章 思い出の別荘、の巻
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翔くんに、潤くんと来てた事なんか絶対に言えない
ましてや、何をしてたかなんて…
(きっと話したら嫌われちゃう…
そんなハシタナイ子、俺の嫁じゃないとか言われたら…僕、泣いちゃう)
性懲りもなくまた潤くんとのコトを思い出してたら、翔くんが僕のほっぺを摘んだ
「こら、また上の空だな?」
「…ゴメンなさい///」
「言いたくないなら、訊かないけどね?」
「…うん、ゴメンなさい」
翔くんが僕の頭を撫でる
「あのね、智くん…過去に何があったとしても、俺は、そのままの君を愛してるんだよ?」
「え?」
にっこり笑う、僕の旦那様
「過去の恋人と色々あったから、智くんは今の智くんになったんだ…
…俺はね、君の過去を全部まとめて愛してるよ」
「…翔くん」
(どうしよう…嬉しくて泣きそう///)
翔くんが、涙ぐむ僕の顔を覗き込んで言った
「智くん……抱いても、イイ?」
「なんだ」
僕は愛しの旦那様の首にしがみ付いて言った
「今、抱いてって、言おうと思ってたのに///」
そして
本当に、貴方に出逢えて良かったって思いながら
僕はまた、雲の上に昇った
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