第38章 忘却の彼方に…、の巻
「…………ごめん、ね///」
僕は、君へとも翔くんへとも解らず、もう一度詫びる言葉を口に出して呟いて
ふぅっと小さく深呼吸した
(…僕も、お風呂に入ろっと)
こんな弱虫な僕だけど
きっと翔くんは、ちゃんと話せる日がくるのを待っていてくれる
そう思いながら、僕はお風呂場に向かった
.
「………智くん」
「んっ……あ////」
お風呂に入った僕は
翔くんに呼ばれて一緒に湯船に浸かったお陰で、落ち着かない状態になってしまって…
二人して慌てて体を洗いっこした後、着替えもせずに寝室へ直行して
ベッドの上で翔くんの温もりに包まれていた
「智くん、愛してるよ…」
「ああ、翔くん……翔くん、僕も……あい、してる…///」
まるで、赤子をあやす様に
翔くんが大事そうに僕のカラダを撫でて
優しく口付けの雨を降らせる
優しい優しいその愛撫に
自然と目尻に涙が溜まって行った
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