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Stay Gold〜翔と智のラブラブ新婚日記

第38章 忘却の彼方に…、の巻


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「あ、気が付きましたか?」



まだ重たい瞼を、ゆっくりと瞬かせると、心配そうな声がした


声の方に目を向けたら、ニノが僕の顔を覗き込んでいた



「……え?あれ?

ここ、どこ…?

ニノんち??」



一瞬、自分が何処にいるのか解らなくて混乱する



「何で俺んちっすか(苦笑)

ここは、あんたの家ですよ

あんたと、櫻井さんの」



ニノが、僕に布団をかけ直しながらにっこり笑う



「……さくらい、さん……


………


………


………って、だれ?」

「は?」



きょとんと首を傾げる僕を見て

ニノが、目を丸める



「て言うか、潤くんは?

……ああ、そっか、仕事に行ってるのか……」

「はぁ?」



今度は、険しくなるニノの顔



「どうしたの?ニノ…

僕、なんかおかしなコト言った?」

「………おかしなコトだらけっすけど」

「?」



どうして?

何処がおかしの?


潤くんが今いないなら、仕事に行ったと思って当然じゃない?

それとも……奥さんの、とこに行ってるの?


奥さん…




…奥さん?






『ねぇ、奥さま!(笑)』






…………え?






「…………僕は、奥様なんかじゃ、ない…よ?」

「はい?」



頭の中で、誰かがふざけ半分僕を『奥様』って呼んだ







『智くんは、俺の大事な大事な奥様だから!』






「……違うよ、僕……

男だから、奥様なんかになれない、よ…?」

「?…さっきからあんた、何言ってるんすか??」



ニノが、不思議そうに首を傾げる







『さぁ〜とし、くん♡

俺のぉ、可愛い可愛い奥様♡』






甘い

とろけるように甘い声で


僕を『奥様』って呼ぶ誰かの声






「……僕、は……」

「Σ大野くんどうしたんすか!?

何泣いてるんすか何処か痛いの!?」

「え…?」



(…泣いてる?)



ニノに言われて自分の頬を触ったら

一筋の涙がソコを伝って流れていた



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