第37章 嵐の到来、の巻
(相変わらずなんだか事務的なんだけど…きっと真面目すぎるせいなんだよね…
取っ付きにくいけど悪い人じゃなさそうだし、ちゃんと僕を診てくれてるし…)
「ちょっと失礼します」
そんな事をぼんやり考えていたら、戸田さんが僕の布団を剥いで、代わりにタオルをお腹に乗せた
「シャツを上げてお腹を出して下さい
先生がエコーで診て下さいますので」
「はい」
僕は言われた通りタオルの下でお腹を出した
それから、先生が機械を僕のお腹に当てて中の様子を診る
先生は難しい顔をして、映し出された画像に見入っている
僕は、ずっと黙っている先生の様子に段々不安になって来て、堪らず声を掛けようとした
「あの、高島先…」
「どどどうなんすか赤さんはっ!?」(←撫でぃ、焦りすぎて噛む(笑))
(赤さんて(笑))
“ちゃん”が“さん”になるだけで、妙に貫禄が出ちゃうんだなって思って吹き出しそうになっていたら
先生が難しい顔から一転して満面の笑顔を作り、僕と翔くんを見た
.