第37章 嵐の到来、の巻
「ニノ〜!
櫻井くん連れて来たよ〜」
程なくして車が別荘に到着して
俺は相葉くんに連れられる形で別荘の中へ入って行った
「ああ、結構早かったな」
暖炉のある大きなリビングに入ると
その暖炉の近くのゴージャスなソファーがあった辺りに大きなベッドが置かれていて
その横に置かれた椅子に座ってベッドの方を向いていたニノが、振り向いて俺と相葉くんを見た
「……雅紀、ずっと運転して疲れたろ
二階の部屋で休んでて良いよ」
そう言いながら立ち上がって、ニノが相葉くんに歩み寄り、その手を繋ぐ
「……しないとは思いますけど、起こさないで下さいよ
今、よく寝てんですから、大野くん」
ニノは、部屋の入り口に突っ立って、ベッドで眠る愛しい妻をじっと見詰めている俺にそう声を掛けると
そのまま相葉くんを連れて二階へ上がって行った
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