第37章 嵐の到来、の巻
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(…ニノのやつまさか、あの別荘で智くんに赤ちゃんを産ます気じゃないだろうな)
だんだん長閑になって行く窓の外の景色を見ながら
そんな事を思う
(そんな事して、智くんに万が一の事があったらどうするつもりなんだ?
なんかあってからじゃ遅いんだぞ?
……そうさせない様に、俺だって苦渋の選択を……)
「そろそろ着くよ
ね、急いでおーのくんとこに行きたいのは解ってるけどちょっとだけサービスエリアに寄って行っても良い?
俺、トイレ行きたくて(笑)」
「……良いよ、俺も行く。」
間もなくインターを降りてニノの別荘まであと僅かだって所まで来て、相葉くんがサービスエリアに寄ろうと言って
まあまあ自分もトイレに行きたかったので、俺はそれを承諾した
「…なあ、後俺が運転しようか?相葉くんずっと運転してて疲れたろ?」
到着したサービスエリアのトイレで
並んで用を足しながらそう言うと、相葉くんがちょっと肩を竦めて答えた
「ダメだよ、ニノに危ないから絶対に櫻井くんには運転させるなって言われてるから
…もし万が一事故にでも遭ったら、おーのくんが悲しむからダメだってさ(笑)」
「……そっか」
(まあ、確かに……今の状態で運転したら危ないかもな(苦笑))
反論する元気も気力も残って無かった俺は素直に納得して
再び運転を相葉くんに任せ、別荘へ向かった