第37章 嵐の到来、の巻
(翔くんの事は気掛かりだけど…
…こんな病院のすぐ傍のコンビニなんかにいたら、すぐに見つかっちゃうし…
…早く、何処か遠くに行かなくちゃ、僕の赤ちゃんが…)
「…でも…」
早く遠くへ……と、思っても
翔くんが僕を心配して右往左往している姿が頭を過ぎって
動くに動けない
「……翔くん……僕、どうすれば良いの…?///」
僕は、がっくりと項垂れて
お腹に両手を乗せた
「…ごめんね、早く…ここから遠ざかんなきゃいけないのに…」
「あんた、こんなトコで何やってんですか?」
「え…?」
どうすれば良いだろうと思って俯いていたら、直ぐ後ろで聞き慣れた声がした
「ニノ…///」
振り向くとソコには、腕組みをして自分を訝しげに見ている僕の親友が居た
「あんたねぇ、病院で安静にしてなきゃなんないんじゃないんですか?
それを、こんな朝早くにこんなトコで一体何をしてんです?」
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