第37章 嵐の到来、の巻
.
「ん〜……んん〜……智くん、おは……………………およ?」
正に、嵐のような夜が明けた翌朝
早朝に、昨夜の激しい雨風の騒音が嘘の様に静かな病室のベッドの上で目覚めた俺は
隣で眠っている筈の愛しい妻の姿が見えない事に気が付いた
「………あり?おかしいな……トイレかな??」
何しろ寝起きなもんで、頭が回らない
俺は頭をボリボリ掻きながら、首を捻りつつベッドから降りた
「んん〜……………ん?」
ふと、昨夜脱ぎ捨てて、ソファーの上に置いたスーツのジャケットが目に入る
綺麗に畳まれているソレを見て、智くんてば何時の間に畳んでおいてくれたんだろう何てぼんやり思って
はたと何だか解らない違和感を覚える
「何だろう、何か足りない様な………………………Σはっ!!」
(智くんの着替えが無い…!?(汗))
昨日は確かに、そこに智くんの着替えが俺が脱ぎ捨てたジャケット同様に綺麗に畳まれて置かれていたはずなのに
何処にも見当たらない
(な、何でだ?何で無い…………Σんはぁっ!!?)
智くん居ない+着替え無い=智くん失踪
「Σぎゃあぁああーーーッ!!!!!!」(←&パニック発動)
──バタン
「ど、どうされましたか!?(汗)」
俺の悲痛な雄叫びを聞きつけて、ナースのお姉さんが病室に駆け込んで来た
俺はそのお姉さんに縋り付くと、また大声で叫んだ
「俺の可愛い大事な奥さんが居なくなってもうたぁあああーーーッ!!!!(号泣)」
「えっ!?(汗)
ちょ、ちょっと落ち着いて下さい(汗)(汗)」
「Σしゃとしきゅうぅううーーーんッ!!!!(超号泣)」(←聞いてない)
「何事ですかな?」
「Σんはぁっ!!
しぇんしぇーッ!!!(超絶号泣)」
「Σきゃっ!?(汗)」
騒ぎを聞きつけたのか、高島先生が部屋にやって来て
俺はナースを押し退けて高島先生に突進すると、今度は先生にしがみ付いた
「Σ先生大変なんですぅーッ!!
智くんが智くんが智くんが居なくなっちゃったんですぅううーーーッ!!!!(猛烈号泣)」
「何ですって!?」
.