第36章 奇跡の予兆、の巻
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「…………切れてるし(苦笑)」
食べ物を持ってこられてもどうせ食べられないと言おうとしたものの、通話が切れてしまって居て苦笑いする
僕はため息をつきながら、カフェオレで栄養剤を流し込んだ
「…………はぁ///」
(………怠いなぁ///)
どうしてなんだか解らないけど
ここ数日、いくら寝ても眠いし
どうにも気分が冴えなくて気分が悪い
病院へ行っても、疲れだとかストレスの所為なんじゃないかとか言われるだけで
原因はハッキリしないし…
「………本当に、どうしちゃったんだろう?」
僕はまたため息をついて、カフェオレのカップを手に持つと
リビングに移動した
それから、リビングのテーブルの前に座ってテレビを付けて
僕はぼんやりとソレを見ながら、とりあえずニノが来るのを待った
その内に、また眠くなって来て、コクリコクリと船を漕ぎ出した所で、玄関の呼び鈴が鳴った
「はっ………はぁい。」
僕ら目を擦りながら立ち上がると、ふらふらと玄関へ向かった
「はい」
─ガチャ
「こんちわ大野くん
サンドイッチ持って来ましたよ」
玄関のドアが開くと、そこにはニノがニコニコしながら立っていて
手に持っていた紙袋を僕に見せた
「ありがとう
でも、食べれないと思うよ(苦笑)」
「レタスサンドですよ?
マヨネーズじゃ脂っこいだろうと思って、ノンオイルのドレッシングをレタスにまぶして挟んだんです」
「そうなんだ」
話しながら靴を脱ぐニノからサンドイッチの袋を受け取って袋を開けると
レモンの爽やかな香りがした
「あ、いいにおい///」
「どうです?食べれそう?」
「うん、ありがとう
コレなら食べられるかも///」
僕は、「よしよし」なんて言ってニノに頭を撫でられながらリビングに戻った
「ニノはご飯食べたの?」
「何飯の話しですか?」
「何飯って…」
言いながら時計を見ると、10時半をちょっと過ぎた位で
朝ご飯には遅すぎるし、昼ご飯には早すぎる中途半端な時間だった
「んん〜………朝か、昼。////」
「何すかそれ(笑)」
ニノは笑いながらそう言うと「朝は食ったけど昼はまだですよ」と、至極当たり前な事を付け足した
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