第36章 奇跡の予兆、の巻
「……もしもしぃ///」
『何ですか寝起きみたいな声だして。』
「……だって、寝起きだもん///」
『はあ?こんな中途半端な時間に寝てたんですか?
まあ、台風が来てるからギャラリーには行ってないだろうとは思いましたけど』
「……ん〜……台風だからって、ことも、無いんだけど……」
僕は言いながら漸く起き上がった
『じゃあ何です?具合でも悪いんですか?』
どうにも冴えない僕の声に、ニノの声が心配そうに低くなる
僕は、ふうっと一つ息を吐いてからベッドから降りると
キッチンへ向かいながら言った
「ちょっと胸焼けがするだけだよ
それで、何となく気分が冴えないだけだから、平気だよ」
『何か変なモン食べたんですか?』
「食べないよ(苦笑)
て言うか、調子悪いからここ数日殆ど何も食べてないし」
『何ですって!?』
キッチンでカフェオレを作りながら僕がそう言うと、ニノが珍しく大きな声で叫んだ
『あんたはタダでさえ痩せてんのに、またプラズマテレビっちゃうでしょうが(怒)』
「………プラズマテレビて。(苦笑)」
『もうダメですよ食べなきゃ!
あんた今家ですよね!?』
「うん、まあ…」
『じゃあ今から食いもん持ってそっちに行きますから、待ってなさい!!』
「え?ちょっとニノ?(汗)」
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