第35章 夢のあとのその先(後編)、の巻
.
その時、電話口で潤くんが奥さんに優しく声をかけるのを聞いて
別れ話を持ち掛けようとしていたクセに
僕は、奥さんに嫉妬して…
…そして、翌日僕の元を訪れた潤くんに
翔くんと愛し合う様になってから初めて…
……自分から、「抱いて」と懇願したのだ
「櫻井くんと喧嘩でもしたのか?」
潤くんが、更に質問を重ねる
僕は、あんまり深く突っ込んで訊いて欲しくないんだけどなぁって思いながら言った
「…何でそんな事きくの?」
「気になってたんだよ
…急に抱いて何て言うから…
お陰で興奮しすぎて流石の俺も次の日体が重かったからな(笑)」
潤くんが、クスクスと笑いながら言う
(…だって、ヤキモチ妬いちゃったんだもん…
……………奥さんに。)
別れ話をするつもりが、奥さんにヤキモチ妬いて
挙げ句、抱いてもらったなんて
…そんな事、バツが悪すぎて流石に言えない(笑)
(もしもソレを告白するとしたら……もっと、オジサンになってからだな(苦笑))
僕は、何とも言えない苦い気持ちを押し殺し、プイッとそっぽを向いて言った
「…言いたくない」
「何で?今さらだろ?教えてよ」
「…やだ」
「…じゃあ、無理矢理言わせてやる」
「え?」
何だかやたらに悪い顔で笑ったと思ったら
潤くんが立ち上がって、ソファーに座っていた僕に覆い被さった
かと思ったら
僕のヨワイとこをコレでもかって勢いで擽り始めた
「Σんきゃっ!!
ちょっ…ゃははははっ!!
やめ…きゃははははっ!!!///」(←超絶悶絶(笑))
「伊達に何年も付き合って無いからな。お前の弱いトコぐらい知り尽くしてるんだぞ」(←超絶どS(笑))
「きゃはっ!!
も…やめ…なははははっ!!!」(←擽った過ぎて“やめて”とマトモに言えない(笑))
「智くんただい……Σまぁあっ!?」
と
僕が潤くんの擽り攻撃で息も絶え絶えに悶絶している所に
ニノたちを送りに行っていた翔くんが帰って来た
.