第35章 夢のあとのその先(後編)、の巻
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「さとしくんたち何時に帰ってくるの?」
智くんの、美味しい美味しい朝食を俺と相葉くんが平らげた後
ちゃっちゃと手際良く片付けを済ませた智くんが、食後のコーヒーを俺に手渡しながら言った
「ゆっくりしてく様な事言ってたから、夕飯前くらいじゃないか?」
「そうなんだ、じゃ、こっちもまだゆっくり出来るね」
(そっか、流石に奥さんと鉢合わせんのはマズいもんなぁ)
奥さんとさとしくんが帰って来る前に俺らも帰らにゃならんのだな
なんて思いながらコーヒーを啜ったら
思いの外熱々で、俺は思わずデッカい声で叫んだ
「Σ熱っ!!」(←結構猫舌(笑))
「あ、ごめん、熱過ぎた?
人んちのコーヒーメーカーってイマイチ解んなくって…」
大袈裟なリアクションをする俺の手元のコーヒーを可愛く口を尖らせてふーふーする智くん
思わず場所を弁えずその突き出た唇にかぶりつきそうになり
寸での所で踏みとどまる(←笑)
「智くん大丈夫だよ!ありがとう!!」(←デカい声を出して誤魔化している(笑))
「ホント?火傷してない?」
大丈夫だと言う俺の顔を、心配そうに覗き込むマイスウィート嫁。
「(あ〜、ちくしょ〜……可愛いよぅ♡)うん、平気」(←本当はガバッと行きたい(笑))
「うふふ、よかった♡」
「えへへ、ありがと♡」
「んふふ、しょおくん♡」
「でへへ、さとちくん♡」(←そしてまた何時ものヤツに発展する(笑))
「…アンタら、よく飽きないね」
俺と智くんが、何時も通り何時ものヤツを始めたらニノがめちゃめちゃうんざりした様に言った
俺は、一体何に飽きるのかと不思議に思いながら
ウンザリしている顔のニノを振り向いて見た
「飽きるって、何が?」
「…もういいや」
「………?」
ニノは「もういいや」と言うと
何かを諦めた様に深い溜め息をついた
その様子を俺の隣に座って見ていた智くんが
ニノの顔色を伺いながら言った
「お昼食べたら帰る?
ニノ達今日の予定は?」
「俺はお昼すぎには、店に戻らないとだから」
智くんの質問に、ニノでなく相葉ちゃんが答える
「はやく帰って、ニノとイイコトしないとなんないから…」
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