第35章 夢のあとのその先(後編)、の巻
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(うぅ〜……頭いてぇ(汗))
松本邸でテキーラを楽しくルネッサンスしていた俺は
いつの間にやら眠ってしまっていたらしい
激しい頭痛で目を覚ました
「あ、翔くんも目ぇ覚めたの?」
「ん?」
て言うか今何時だろう、まだ暗いなぁとか思って寝転がっていた薄暗いリビングの中を見回していたら
智くんの声がした
「あ、智くん…今何時?」
「まだ、三時とかだよ、夜中の(笑)」
声の方を振り向いて見ると、智くんが水を乗せたお盆を手にキッチンから戻って来たところだった
「三時………って、何時酔いつぶれて寝ちゃったんだろう?」
「解んないけど、ペースが早かったから、結構早い時間だったんじゃないかなぁ(笑)」
智くんはそう言って笑いながら、お盆をテーブルに置き、水の入ったグラスと薬を俺に向かって差し出した
「ん?薬?」
「うん、頭痛薬。
…あたま、痛くない?」
「痛い(苦笑)」
「でしょう?(笑)
さっき相葉ちゃんにもあげたの」
「相葉くん?……って、何処に…」
「あっちの端で寝てるよ」
キョロキョロと広いリビングを見渡す俺に、智くんが水と薬を手渡してから部屋の端っこを指差した
ソコには、お情け程度の敷き布団が三つ並んでおり
その一番左端に、相葉くんが大の字になって寝転がっていた
「布団敷いたんだ……何時の間に」
「僕もさ、あたま痛くなって目が覚めたんだよ(笑)」
智くんは、俺から空になったグラスを受け取りながら笑った
「あんなのあんなに飲んだらあたまが痛くなって当然だけどね(笑)
で、薬飲んで、ついでにお布団借りてあそこに敷いたの
そしたらさ、相葉ちゃんが『あたまいてぇ〜』って言って起きてきて…」
「んで、薬あげて、あそこに寝かしたの?」
「うん、そう(笑)」
俺は、クスクス笑っている愛しい妻を抱き寄せた
「ニノと……松本くんは?」
「ニノは客間で寝てるよ
潤くんは僕が起きるまでここで1人で飲んでたみたいだけど
お布団貸してくれた後、自分の寝室に戻って寝ちゃったよ?」
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