第33章 夢のあとのその先(前編)、の巻
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(あぁ、もうっ……智くんてば一体どう言うつもりなんだろう!?(汗))
俺は、パニックを起こして必死に松本くんに詫びを入れながら(笑)悪戯っぽくクスクス笑っている智くんを見た
(そりゃさ、智くんは松本くんとふつーの友達として接したいんだろうけど…
…ん?待てよ??
…て言うか、ふつーの友達だったら妬けるかなんて訊かないよな??)
じゃあ一体何故そんなコトを…!?
(やっぱり、実は松本くんとヨリを戻したいとか………)
…………………って
「Σいぃいやぁあああーーーッ!!!(号泣)」(←更にパニクる撫で旦那(笑))
「ままぁ〜…」
と、俺の雄叫びがうるさかったのか
さとしくんが目を擦りながら、むくっと起き上った
「ん?目ぇ覚めたのか?」
松本くんが目覚めた我が子にそう声を掛けると
さとしくんはこくんと小さく頷いて辺りをキョロキョロ見まわし始めた
それを見て、智くんが可愛く小首を傾げて言った
「お母さん探してるんじゃない?」
「まぁま!」
すると、何を思ったのか
さとしくんが智くんを見て『ママ』と呼び出してた
そしてコトもあろうか、急に『ママ』なんて呼ばれてキョトンとしている智くんにムギュッと抱き付いた
「…さとしくん?僕、ママじゃないよ?」
さとしくんに抱きつかれて戸惑う智くん(←てか、さっきからヤヤコシイっすね(笑))
でも、さとしくんはそんなのお構いなしで嬉しそうに智くんの胸にスリスリと顔を擦り付けた
(Σあぁっ!?
それは俺の専売特許なのにぃっ!!!)←笑
愛しの妻の胸に他の男が(←相手は二歳児ですが(笑))スリスリするのを見て茫然とする俺
そんな俺の目の前で、さとしくんがまた更に智くんを『ママ』と呼び出した
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